↑上記のとおり、1台のマックサーバーで、いわゆる「イントラネット」が稼働しています。 1996.08.18現在の状況はどうか知りませんが、1995年8月ころには、 これはまだまれな事例であったようです。稼働してそろそろ1年が経過するのですが、 皆さんの参考になることもあるかも知れませんので、このネットワークに関して書いておくことにします。
他の多くの医療施設と同様、中部病院でも数年前から医師を中心にマッキントッシュが広まり、
それに伴いあちこちでLocalTalkのネットワークができ始めました。
当初は部屋の中のネットワークにとどまっていましたが、だんだん部署と部署を結ぶような接続が増えるにつれ、LocaTalkではカバーしきれなくなり、Ethernetの敷設が始まりました。しかしこれも(当然ながら)必要な箇所と箇所を繋ぐ、という方法であり、全館を見渡した計画はありませんでした。
最近になり、全館にネットワークを張り院内の情報化を進めようという機運が高まり、
私にお鉢が回ってきました。(おとなしくしていたのに.. :))
それで、当然マックですからAppleTalkを利用したサービスを行うわけですが、
いわゆるグループウェアや、総合病院情報システムなどとの連携をしていく
必要も将来的にあるだろう、ということで、TCP/IPによるサービスを開始する
ことにしました。
県病院ですから、お金がありません。それで、線を張って、既存のマシンを接続していく、ということになります。そして、今のところ、それは全部マックなのです。
それじゃあメールサーバーを探そう、ということで、Apple Internet Mail Serverを入手しました。そこではっ、と気がつく。
そこで知人に教えてもらう。非常に助かったのは
zukkun@opus.or.jp
さんがいたことです。彼とはパソコン通信時代からの知己であり、
いろいろと助言をいただきました。
とはいうものの、彼もビジネスでこの仕事をしていますから
微妙な線を歩くことになります。タダで何でもかんでも教えてもらえるわけではない。
この当時彼から教えてもらったのは、
一言で言えば「
RFC1597を読め」
でした。
それでRFCを読む。当時は私はIP接続していませんでしたから、InterNICから
ftp mailで取り寄せて読みました。
それで、インターネットに接続されていない場所でのIPの振り方がわかりました。
(注意:現在これは
RFC1918
になっています。)
次はドメイン名の方です。こっちはメーリングリストで、マックで動かせるDNS(Domain Name Server) があることを知りました。ダウンロードし、ドキュメントの記載から知った本、 定番の「DNS and BIND」を読みました。 この世界をやる人なら、この本を読まないわけにはいかないでしょう。
で、DNSの起動です。当時マックでprimary name serverができるソフトは 「MIND(Macintosh Internet Name Daemon)」と「MacDNS」だけでした。 どちらも試しましたが、MacDNSは当時いまひとつ安定性に欠けていましたので 結局のところMINDを採用しました。
MINDは「顔のない」ソフトです。何のインターフェースもありません。
メニューにも「Quit」しかない。ただ起動する。
で、それは静かに起動しているわけです。試しに別のマシンから
MacTCP WatcherをつかってDNSを引いたり、pingを打ってみたりすると、
うまくいっています。(pingはDNSとは本質的には関係ありませんが、MacTCP
WatcherはIPアドレスだけでなくドメイン名でもpingが打てます。)
ネームサーバーが上がっていれば、設定は簡単です。詳しくは、
宮崎医科大学に適切な説明
がありますので、そちらを参照してください。
というか、マックをしばらく使ったことのあるひとで、
個人でインターネット接続をしている人なら、設定はほとんど自明にわかって
しまいます。
それでEudoraを使ってメールサーバーにアクセスしてみると、 ちゃんと自分宛てにメールが出せて、返事がもらえます。 「おお、いけてるやないの!」ということで成功しています。
現在、院内のメールユーザーが60人程になっています。まだ全館に線が伸びていない時点での話ですから、 線が伸びれば一気に200人規模になりそうです。
Eudora-J1.3.8.5
で、院内と院外(インターネット)ではメールサーバーの指定などが異なるために、私は二つの「電子メールボックス」を持っています。面白いことに「電子メール設定」ファイルを、別々のEudoraにDrag&Dropすると、二つのEudoraを開くことができます。それで私は職場では、院内ネットワークにつながったEudoraと、インターネット用のオフライン状態のEudoraを両方起動して、両方の読み書きをしています。
インターネットにつながれば、両方は統一されます。つまりいままで院内だけでメールを読み書きしていたユーザーは、接続された日から、外へもメールを書けることになります。
1995年5月に、母校である
宮崎医科大学
に遊びにいったのですが、その時はじめてNetScapeを使いました。(私はその頃まだ
IP接続していなかったのです。)
その時にローカルなHTMLファイルをNetScapeにDrag&Dropすることでブラウズしながら、テキストエディタでそのHTMLファイルをを編集していく方法を覚えました。
WWWサーバーを立ち上げるには、コンテンツであるHTMLを書く必要があるわけですが、そのための学習が始まった、ということですね。
ちなみに私がHTMLを書くのに唯一読んだ参考書は、慶応・湘南藤沢キャンパスのサーバーにある「 HTML入門 」だけです。これはコンサイスで非常にいい入門書です。 あとはいろいろやってるうちにわかっていくんですね。
初めはWWWサーバーなしでやっていました。どうするかというと、
NetScapeがローカルファイルを開いて相互にリンクできることを利用して、
クリエータIDをNetScapeにしたホームページのエイリアスをクライアントに置いておきました。
そうすると、クライアントがそのページをクリックすると、IDとパスワードでサーバーのホームページを起動したことになり、後はサーバーのwwwのフォルダに相当する部分がクライアントにマウントされて、全部「file:///なんとか..」という形で読めるわけです。
しかそこれではmapとか使えません。やっぱhttpでやろうよ、ということになります。
それでMacHTTPをダウンロードしてきます。解凍して、マニュアルを読む。Quickstart guideがあって、 とりあえずこれとこれをHTMLのフォルダに入れて起動しろ、と。で、起動する。
あら、動いちゃった。
というわけで、WWWサーバーの起動も簡単でした。なんの設定も必要ありませんでした。
それでNetScapeでホームページのURLを「http://www.och.okinawa.jp/」にして突ついて見ると、 ちゃんとホームページが見えます。これでWWWのサーバーは起動し(てしまい)ました。 (注意:DNSのホストファイルにCNAMEの登録が必要です。)
あとはどんどんコンテンツを増やしていきます。お知らせ、ファイルのダウンロード、 各種治療マニュアル、各部署のホームページ、個人のホームページ、講義ノート、 そのようなものがどんどん増えて行きました。
MapServe.cgi
Counter.acgi
Macjordomo
半年ほど前からcgiを手がけています。AppleScript、UserLand Frontierなどを利用しています。フォームから入力を受け、データベースやテキストファイルに保存 するとともに、特定の担当者にメールを投げる仕掛けなどができています。
現在力を入れているのが、SQLデータベースなどを裏において、NetScapeから検索をかける作業です。
ということで、インターネットで行われていることの、かなりの部分はマックで しかも比較的簡単に可能とわかりました。パフォーマンススピードの問題とかがあるかも しれませんが、「イントラ」のレベルでは問題なく動いています。
情報システムの二本の柱は「ネットワーク」と「データベース」と考えています。 とりあえず「ネットワーク」は動いたかな、という感じです。現在はcgiを介した 「データベース」に力を入れているところです。
最近までマック用のニュースサーバーソフトはなかったのですが、Peter N Lewis氏が「RumorMill」というnntpサーバーを作りました。名前がいいですね。:)
起動して、セットアップは別ソフトRumorMillSetupで行います。adminのパスワードを決め、ニュースグループを設定するだけで、非常に簡単です。