帰ってきて考えた。「さて、本当にそれは必要なのか?」と。そんなに音楽聴くのか、お前?
最近はあまり気を入れて聴かない。そんな時間がない。
が、それでもやはり欲しかった。ふらっ、と音楽を聴きたくなるような気がしたのだ。
近くのベスト電器で見つくろう。買ったのはソニーDiskman D-340、11800円。
さてそれでパヴァロッティを聴いてみる。 …素晴らしい。 「さすが」としか言いようがない。張りと響きのある、世界の向こうから聞こえてくるような歌声。 昼間一日、聴けるときはずっとイヤホンを耳に入れていた。
夜はヘレン・メリルを聴いた。 やはりこれも素晴らしい歌声。聴けば聴くほど凄味を感じる。あれに追いつける歌手はいないかも、と思う。
そしてタメの効いた、バランス感覚抜群のクリフォード・ブラウンのトランペット。すげーかっこいい。
ところが残念なことに、イヤホンが彼らのハイ・トーンに追いつかない。音が歪んでしまうところがある。残念なことだが、確かにあの音をちゃんと再現するのはかなりきつそう。いくつかイヤホンを試してみないといけないようだ。
結局、一晩中これを耳につけていた。
翌日は車の中でドビュッシーのピアノを聴いてみる。彼の音列は、聞きようによっては非常にジャズ的。チック・コリアなどのピアノに似ている。というか、いつぞやインタビューでチックが「ドビュッシーやストラヴィンスキーが好きなんだ」と話していた。納得。
フランスのエスプリを感じさせる雰囲気と好みの音階。いいねえ。
帰りは月夜だった。晴れ上がった空に美しい半月。ミュシャ・マイスキー奏でるブラームスのチェロ・ソナタを聞く。風に吹かれながら月夜に流れるチェロの音を聴く。ああなんて美しい。やはりこれも素晴らしい。
思わずそのまま帰らずに、ずっとどこかに走っていこうかと思ったくらいだ。
んで、うなるんですね、マイスキーって。息づかいを越えた音が聞こえます。まあキース・ジャレットほどじゃないけどね。