一気呵成シリーズ:
「渚にて」監督:スタンリー・クレイマー、原作:ネヴィル・シュート、出演:グレゴリー・ペック、エヴァ・ガードナー、フレッド・アステア、アンソニー・パーキンス他
ネヴィル・シュートの原作は、文庫本で何十年も前からうちにある。そのその映画化だ。1959年作。
冷戦の時代を背景にしたフィクションだ。
核兵器による世界大戦が起きて、地球的に核汚染された北半球からアメリカの原子力潜水艦がオーストラリアに逃げてくる。そこで起きる物語だ。
これは、全て死に行く運命の人たちの物語である。南半球に住む彼らも、いずれは死ぬことを運命づけられている。兵士も、その妻も、まだ1歳にも満たないその子供らもだ。近い将来誰もが等しく死ぬ。
逃げようなく北から徐々に迫ってくる死の気配が、恐怖をもたらす。全編に死の恐怖が漂っている。
50年近くも前の映画ながら、提示している問題はきわめて現代的で、爾来解決していないのかもしれない。リアルな危機感をずーっと感じながら見た映画だ。
秀作である。一見をお薦めする。
最近テレビドラマとしてリメイクされたようで「エンド・オブ・ザ・ワールド」としてAXNなどで放送されるらしい。
