学生時代には日本史などあまり気にしたことがなかった。しかしこういうものを見ると、その周辺だけはリサーチして詳しくなるものである。
国宝「伴大納言絵巻(あるいは絵詞)」は866年に起きた応天門の変を題材とした絵巻物である。事件についてはwikipediaの関連項目にリンクしておく。
三巻ある絵巻は、会期中にそれぞれの巻のオリジナルと、複製が時期をずらして展観されることになっている。現在は下巻が展示され、それ以外は複製である(といっても、ガラス越しに見ている分にはオリジナルと見分けはつかない)。
私はモノキュラーを持って行ったが、正解だった。拡大するとそれぞれの人物の細かい表情がわかる。それがとてもビビッドなのだ。表情の雰囲気は少し鳥獣戯画図に似ているかもしれない。昔人たちの絵画センスの洗練がまざまざと表れている。細密な筆の運びで描き表された、様々に描き分けられた人物の表情がとても面白い。
前回の風神雷神図の時と同じく、今回の展観も啓蒙的な解説が詳しくなされており、とてもわかりやすい展観であった。お薦めである。
Posted by sheemer at October 30, 2006 06:56 PM