2007年8月14日

沖縄ジュゴン環境アセスメント監視団

団長 東恩納 琢磨

辺野古における違法「環境現況調査」の即時中止と、

環境影響評価「方法書」の即時撤回を求める声明

本日、那覇防衛施設局は環境影響評価「方法書」の縦覧を始めました。環境影響評価法の手続の中で、住民が意見を述べる機会は「方法書」と「準備書」への2回です。私たち沖縄ジュごン環境アセスメント監視団は、現在、那覇防衛施設局が「所掌事務の範囲の中で」の「環境現況調査」と称して行っている辺野古での調査に関して、住民が意見を述べる数少ない機会をも奪う環境アセス法違反だから中止するよう、かねてから訴えてきました。

5月21日に照屋寛徳、赤嶺政賢両衆議院議員同席のもとで、那覇防衛施設局・佐藤勉局長と交渉をもちました。「アセス法違反ではないか?」という追及に、局長はメモを次のように読み上げました。

――本来ならば、環境影響評価法に則った手続きで粛々と進めたいが、まだ、沖縄県あるいは名護市との間で現在の政府案の形状はともかく、位置については十分合意に達してないところでございます。しかしながら、2014年までに代替施設を完成させるという目的で、私どもはできる範囲で、私どもの所掌事務の範囲の中で移設先周辺の環境にかかる様々なデータを収集することが、今後の作業を円滑順調に進める上で必要なことと認識しております。――「本来ならば」と佐藤勉局長は、アセス法違反を自ら認めつつ、「所掌事務の範囲の中で移設先周辺の環境」を調べるとしています。

しかし、環境庁(省)は、方法書の段階での調査について次のように記しています。「既存文献調査を中心に専門家等へのヒアリング、現地概略踏査を加えて、得られた情報を整理することになる」(自然環境のアセスメント技術T・環境庁(省)企画調整局編・H11年9月20日発行・44頁)。那覇防衛施設局が現在行っている総額20億円を超える「環境現況調査」と「現地概略踏査」とを同じ程度の調査といえるでしょうか。現地での調査に入る前に、事前手続きとして「方法書」を導入した(1997年4月11日、衆議院環境委員会の議事録)アセス法に違反しています。那覇防衛施設局は直ちに調査機材を撤収すべきです。

また今回の「方法書」には、環境調査を行う位置、調査のために設置する機器の詳細図が示されていません。設置する機器の詳細図を那覇防衛施設局が持っていないからでしょうか?

那覇防衛施設局長が、H19年6月8日に沖縄県知事に提出した「公共用財産使用協議における『使用に当たっての配慮事項』について」に添付された工程表と、機器の設置図面は、これからどのような調査を行うかを記した「方法書」に入れるべき情報です。しかし「方法書」には掲載されていません。掲載すると、「環境現況調査」は「方法書」の手続きの後に行うべき内容であることが明白になるからでしょう。

また、「方法書」に記載しなければならない事項として、「対象飛行場設置事業に係る飛行場の使用を予定する航空機の種類」が防衛庁(省)内閣府令(H10年6月12日)第2条4項に定められています。縦覧された「方法書」には「航空機の種類」は記されていません。すなわち法律の要件を満たしていません。どのような騒音被害が発生するのか、これでは予測のしようもありません。たびたび報道される危険なオスプレイの配備を隠す為ではないか、と疑いを持ちます。

以上から那覇防衛施設局に対して次の声明を発表します。

1.違法な「環境現況調査」を即時中止すること。
2.事業内容や、調査地点が明示されていない「方法書」を即時撤回すること。
3.県民の75%以上が反対している辺野古海上基地計画を白紙撤回すること。