7・オスプレイ配備を隠す日本政府

オスプレイの沖縄配備を、なぜか日本政府が隠している。そのあたりのことを事実を重ねながら
記しておこう。


●オスプレイ配備を報じた米軍機関紙など

これまでに紹介した1997年の文書を含めて、あらためて一覧にしておく。

文書番号 記載事項 写真
1997 米国会計検査院の海上施設についの報告がまとめられています。表紙には無数のオスプレイがあります。文書にサインした日付は、1997年9月2日となっています。
オスプレイ36機の配備が明記されている。
この文書は、沖縄県の基地対策室で保管されています。
1997 12 在沖海兵隊の機関紙、OKINAWA NARINE が沖縄へのオスプレイ配備の第一報を報じた。

記事は、上の報告書が元になっているかもしれません。
1997 29 米国防総省の、海上基地の運用構想、最終案。海上基地に必要な機能が整理されている。
文書番号1にも記されているが、辺野古に新設する海上基地に36機のオスプレイ配備を記しています。
1997 11 名護市民投票時に、日本政府が配布した海上基地の浅瀬案と沖合い案。

上記の国防総省の運用構想が日本政府に渡されていないと、日本政府は図面を書くことが出来ない筈だ。

しかし、今日に至るまで、国防総省の最終案は持っていないと答えている。手探りで図面を書き、米軍と協議しているのだろうか?
1997 29 国防省・運用構想の付属文書に描かれているエプロン(駐機場)でのオスプレイの駐機計画図です。

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●名護市民への説明、高江区民への説明

直前に記したように、米軍の公文書は、1997年9月時点で、オスプレイを辺野古海上基地に配備することを明記している。しかし日本政府は、今日に至るまで、「オスプレイの配備をアメリカ政府から聞いていない」としている。

ここで、日本政府のオスプレイ配備問題での、沖縄県民に対する説明を振り返っておく。

内容
1997 11 18 9月12日のOKINAWA MARINEの記事を元に、名護市民は防衛施設局(那覇防衛施設局)の海上基地建設に向けた住民説明会でオスプレイの配備について質問している。
回答は、「海上基地はMV-22の配備を前提にして作るものではない」
『沖縄タイムス97年11月19日)』
2007 16? 東村高江での住民説明会で、区民からの質問に、那覇防衛施設局の回答は、「オスプレイの配備は聞いていない」
2007 24 那覇防衛施設局の桝賀(ますが)課長は、「沖縄平和センター」との交渉で、「オスプレイの配備は、米軍から聞いていない」と答えている。

●2006年までのオスプレイ配備についての国会答弁

2006年台までの、国会答弁も国会の会議録検索サイトから検索しておこう。

議事録では「オスプレイ」とも「オスプレー」とも表記しており、「オスプレー」の方が多い。くっきりと政府の答弁が分かる例として上原康助さん、辻元清美さん、大田昌秀さんの質疑を示しておく。

委員会名 質・答 質疑・応答
1998 27 安全保障委員会 上原康助 米国の97年・会計検査院報告、国防総省・運用構想を示して、オスプレイの配備について質問。質問しています。

私もそう願いたい、そう期待をいたしますが、このエグゼクティブレポートの目的とか、時間がありませんから読めませんけれども、これはそう簡単なものじゃないですよ。日本政府にも協議を申し入れているとか、あるいは協議をしたとか、いろいろなことが書いてある。しかも、普天間飛行場移設先の施設の条件は、代替施設としての条件ではなく、その運用上の必要条件に基づくものである、新たな運用を求める施設なのだということをはっきり書いてあるのですね。
 さらに、この基本レポートの中では、七年か八年かあるいは十年かというのは、それは、これだけの問題ですから、若干短縮されるあるいは延びるということはあると思うのですが、アメリカ側が検討している中では、撤去可能な基地などというのは一言もないですよ。皆さんは、海上基地は撤去可能だから、あるいはいろいろ理屈はつけておりますが、そういう基本的な面での食い違いがある。
 もう一つ、私が大変重要視をしていることは、機能の問題です。
 いわゆるSACOの最終報告にも、確かに普天間の現状の機能は維持するということは前提になっておりますから、それはいいとか悪いとかいうことではなくして、一応そういう前提で検討されているということは私も理解をいたします。
 だが、航空機の機数等については、現在普天間航空基地にある程度のものをということになっているわけですが、アメリカ側のレポートではそうなっていないのですよ。MV22オスプレイの配備
を前提としてやっているということ。また、滑走路の長さも、確かに千三百から千五百、両端に百メーターの余分を持つ、幅は六百ということになっているのですが、しかし、八百メーターから一千メーターと明確に書いてある。
 どうしてこういう食い違いが出ているのですか。それははっきりしてもらわぬと。今外務大臣がおっしゃるような答弁ではちょっと。これはただでさえ難航、難渋しているのに、ある面では行き詰まっていると言ってもいいでしょう。
 そういう状態で、こういう中身が次から次と、しかも、きょう私が入手したこのDODの資料というのは、これは英文だけですからまだよく検討してありませんけれども、何とこれには航空機の配備なんか、MV22オスプレイは三十六機配備すると書いてありますよ。トータル七十九機なのだよ、確保すべき機数というのは。しかも、ハリアーも活用できるようにするし、C130も離着陸できるような構造にしなさいと。
 もし皆さんが、大臣クラスはおわかりないかもしらぬが、本当に実務者レベルでこういう検討がなされているとすれば、事は重大ですよ。そこは明確にしてもらわないと非常に困る。改めて御答弁ください。
久間章生防衛庁長官 先ほど外務大臣から答弁がありましたように、私どもは、とにかくアメリカから出てまいりましたいろいろな案を、その前にはいろいろあったと思いますけれども、その案をいろいろと議論しながら詰めまして、そしてその運用所要に基づいて最終的に基本案をつくったわけでございます。
 その過程において、アメリカはアメリカなりに、これ以上のものがあったらいいというような意見はいろいろあったかもしれませんけれども、私どもとしては、それを絞り込みながら、とにかく幅とか長さとかそういうことについてもあの基本計画でやるということで両方で調整したわけでございますから、最後に決まったものを沖縄に提示したということでございます。
 沖縄県も日本国政府を信用してもらわなければなりませんし、私どもも最終的に出てきたその運用所要を信ずる、そういう立場でございますから、どうか御理解いただきたいと思います。
上原康助さんの質問から8年後・・・
2006 18 安全保障委員会 辻元清美 今まで、これはいわゆるDODと言われるアメリカ側の運用ですね。九七年に、「日本国沖縄における普天間海兵隊航空基地の移設のための国防総省の運用条件及び運用構想」というもの、これはもう政府の方も、一時は、こんなもの、あるのは存在も知らないというような対応でしたけれども、それから随分時間がたっていますので御確認されていると思います。その中にこういう言葉が出てきますね。滑走路の基準は、MV22オスプレーを第一に考慮し、定められている、海上施設はまた、固定翼機用に転換する飛行場であり、飛行場には固定翼機の滑走路基準であるA級に基づく安全許可が要求されていると出ています。

 オスプレーの配備については、本当にアメリカから、一回も今まで協議していないんですか。
額賀四郎 政府としては、協議をしておりませんし、日本に対する配備が計画されているということを聞いておりません。
辻元清美 もう一度お伺いします。一九九六年の十二月にSACO合意がありました。その九六年の夏ぐらいからこのSACO合意に向けて日米でさまざまな問題についての協議が始まったと承知しております。その一九九六年の夏ごろから、八月ごろだったと思いますが、今日に至るまで、オスプレーの配備について、米国から打診または提案または日本側と協議したということは一切ないと考えていいんですか。
額賀長官 私は承知しておりません。
辻元清美 私は承知しておりませんということは、日本政府としてそういうことはないという認識でよろしいでしょうか。
額賀 最近、米政府に確かめましたところ、日本に対する配置の具体的な計画はないということであります。
辻元 最近というのは、いつ、どなたに確かめたんでしょうか。どの協議で出た話でしょうか。
額賀 当然、そういう質疑等もありましたから、確認したわけでございます。
辻元 質疑というのは、日本政府から確認したんですか、それともアメリカから申し出があったんでしょうか。
額賀 日本で確認をしたわけであります。
辻元清美 そうしますと、最近確認するまでは一切話が出てきていなかったというふうに認識してよろしいですか、今回が初めてと。
額賀長官 私が長官になってから確認したわけでありまして、それ以前のことは全部ひもといて確かめたわけではありませんが、そこは確認しておりませんので、私が答えるわけにはいきません。
辻元清美 事務方でお答えできる方、今まで、96年の夏ごろからずっとこれは協議が始まっておりますけれども、このたび初めてであるならば、いつその協議をしたのか、初めてしたのはいつかということ。
大古局長

お答えいたします。(サイト開設者注・大古氏は防衛庁防衛局長・2006年当時)
今御指摘のオスプレーの問題につきましては、SACOの時点でも、米側として日本にオスプレーを配備する計画はないということで確認しております。

2006 31 在沖米軍トップのジョセフ・ウェーバー四軍調整官
インタビューで、2014年から16年の間にオスプレイを県内に配備する。沖縄タイムス6月1日記事
上記の記事を受けて大田昌秀さんが質問
外交防衛委員会 大田昌秀 最後の質問になりますが、今朝の沖縄地元の新聞によりますと、四軍調整官がオスプレーの配備をするということを言ったということでちょっと騒ぎになっておりますが、これまで政府としては、MV22オスプレーの配備というのは決まっていないという趣旨の御答弁でしたけれども、これは事実でしょうか。オスプレーの配備をするということは、そういう報道が、四軍調整官によって明言されているようですけれども、これはいかがですか。
麻生太郎外務大臣 御指摘の報道というものは、普天間飛行場の代替施設の話につきまして、ウエーバー四軍調整官のお話として、いかなる発言をしたということについては詳しく承知をしているわけではありません。新聞報道のみであります。
 オスプレー、例の垂直の離着陸可能なヘリ輸送機のことですけれども、このMV22の沖縄への配備につきましては、これは累次アメリカ側に照会をこれまでもいたしてきておりますが、アメリカ側から今の時点で何らかの具体的な、いわゆる決定をしたとかいうような具体的な回答をもらったことはございません。

以上に示したように、名護市民、東村高江区民への説明でも、国会での答弁でも、オスプレイの沖縄配備を日本政府が「聞いていない」、「協議しておりません」と答弁してきた。しかしそれはどうやら「偽証答弁」であった。

辻元清美さん、大田昌秀さんの質問から一年後・・

●2007年4月・共同配信・米側の文書・オスプレイを明記

2007年4月5日の沖縄タイムス、琉球新報の一面の記事である。

2006年1996年秋の時点で、日本政府はオスプレイの配備を米国から聞いていた!

そのこと共同通信が入手した米軍関係文書から明らかになった。

沖縄タイムス、琉球新報両紙とも
朝刊一面トップで報じたが、本土では紙面で扱った新聞は存在しないようだ。共同配信の記事を書き写す(日付の囲みはサイト開設者)

米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の県内移設を確認した一九九六年十二月の日米特別行動委員会(SACO)最終報告の草案で、日米両政府が米海兵隊の垂直離着陸機MV22オスプレーの代替施設への配備を明記していたことが四日、米公文書や当時の交渉担当者の証言で判明した。沖縄側の反発を懸念した日本が最終局面で反対、オスプレーへの具体的な言及は削除された。

 米国防総省当局者は昨年、海兵隊の次期主力機であるオスプレーの沖縄配備計画を明らかにしているが、何度も墜落事故を起こしており安全性への懸念が指摘される。日本は米側から「具体的な決定をしたという回答はない」としているものの、今回の文書により沖縄配備は九六年当時から「既定路線」だったことが裏付けられた。

 沖縄をはじめ国民への情報公開の在り方をめぐり、日本政府の姿勢も問われそうだ。

 共同通信が入手した九六年十月二十三日付の米軍メモによると、日米の作業部会は普天間飛行場の代替施設の滑走路について約千三百メートルと約八百メートルの二案を協議。米軍はオスプレーを沖縄に配備する考えを表明した。

 日本側は「同機に合う施設受け入れへの理解を(国内で)求める難しさ」を説明。沖縄側と協議するに当たり、同機配備を公表すべきかどうか米側に助言を求めた。

 こうした経緯を受け、最終報告の直前に当たる十一月下旬の草案は「海上施設(代替施設)はオスプレー部隊の配備を支援する」とした。しかし十二月公表の最終報告は「短距離で離着陸できる航空機の運用も支援する」と、オスプレーに関する表記は削除された。

 十一月二十六日の日米協議を記録したメモによると、在日米軍は日本側に同機配備の情報を国内で公表するよう要請していた。交渉を担当したキャンベル元国防副次官補は削除の理由について「日本側が非常に懸念した。特に外務省の懸念が強かった」と語った。

SACO草案に明記されていたオスプレイが明記されたいた。
それが「短距離で離発着できる航空機」と書き換わった。
米国の担当者であったカート・キャンベルは、「日本側が非常に懸念した。」と証言している。


共同配信の記事で、明らかになった米軍(米国)側文書の日付、記述内容、そして関連する国内の出来事を、次の一覧表にまとめてみよう。いずれも1996年の出来事である。

米国側の文書、周知の出来事等
1996 15 SACO中間報告・普天間を移設条件付で返還するなど
10 23 日米の作業部会についての米軍メモ・
米軍はオスプレーを沖縄に配備する考えを表明した
日本側は、沖縄側と協議するに当たり、同機配備を公表すべきかどうか米側に助言を求めた。
11 久間章生・防衛庁長官就任(第2次橋本内閣)
11 下旬 SACO草案
「海上施設(代替施設)はオスプレー部隊の配備を支援する。」
11 26 日米協議を記録したメモ
在日米軍は日本側に同機配備の情報を国内で公表するよう要請していた。
12 SACO最終報告・オスプレーの記述は消えて、短距離で離発着出来る航空機

 97年の名護市民への説明以来、06年3月の衆議院安全保障委員会、その後のオスプレイ配備のを言明した在沖米軍4軍調整官の発言を受けての国会質疑を含めて、日本政府は、オスプレイの配備を「聞いていない」、「協議していない」と言い続けている。

 日本政府の住民への嘘と国会での「偽証答弁」が、96年の米軍文書と、当時、日米協議の事務的な米国の責任者であったカート・キャンベルの証言で白日のもとにさらされた。

●2007年4月・共同配信後のの国会質疑

新聞報道の直後、07年4月11日、衆議院外務委員会で、民主党・原口一博さん、共産党・赤嶺政賢さんと社民党の照屋寛徳さん、翌12日、衆議院安全保障委員会で社民党・保坂展人さんがオスプレイ配備について質問している。議事録を整理してみると、「米国側の文書については日本政府としてコメントする立場にはない。オスプレイの配備について協議したことはない」と従前と変わらない答弁を続けている。

議事録から関連部分を整理して一覧表にします。

委員会名 質・答 質疑・応答内容
2006 11 外務委員会 原口一博 オスプレーについては、これまでいろいろな議員が議論をされていますが、特に特筆すべき議論は、平成十年五月二十七日、衆議院の安全保障委員会、我が党の上原元代議士が小渕外務大臣との間で議論をされています。基地の負担軽減と言いながら、そのとき上原先生が提示された資料によると、MV22、次期主力輸送機、オスプレーですね、これの配備、つまり、普天間の基地の新たな代替基地は、普天間基地の代替ではなくて新たなオスプレー基地じゃないですか、これ。違うんですか。在沖海兵隊へのオスプレーの配備は、これは長島委員も委員会で質問されていますが、アメリカの予算でも明らかであって、防衛省は承知していると思っていますが、その事実関係について伺います。
大古政府参考人

お尋ねのオスプレーにつきましては、一般的に、米軍が今保有いたしますヘリコプターのCH46それからCH53、比較的大型の輸送機タイプのヘリコプターでございますけれども、この後継になるという話は我々も承知しております。

 ただし、このオスプレーにつきましては、沖縄の配備につきましては、累次にわたり外交ルート等で確認しておりますけれども、米側としては具体的な計画を有していないということでございます。
原口一博

国会でうその答弁をするというのはとても大きなことだと思います。

 では、聞き方を変えますね。このエグゼクティブリポートが出ていますよね。ここに持ってきたのは、上原先生と当時の小渕外務大臣の間で議論をされた、これは一九九七年九月三日付、これですよ、エグゼクティブリポート。これは、いわゆる普天間のリロケーション、MCAS、つまりアメリカのマリーンですよね、アメリカのマリーンをどのように移すかというエグゼクティブリポート。その表紙、ごらんになってください。これはオスプレーですよ。中にもオスプレーの記事があって、オスプレーを中心に新しい施設はつくらなければいけないと。こういう文書があるということは御存じですね。
大古政府参考人

今先生がお示しした資料については具体的に承知しておりません。

 ただ、SACOの協議をしているときのお話かと思いますけれども、その時点ではまだ、オスプレーにつきましては開発の初期段階でございました。そういう状況下で、アメリカとしても、量産だとか配備先を決めている状況ではございません。そういう状況下で、SACO協議におきまして、オスプレーの配備を前提として日米で協議したという事実はございません。
原口一博 今のは全くの虚偽答弁です。議事録出しましょうか。ちゃんと小渕総理がアメリカ側に照会されているじゃないですか。小渕総理は当時、こうおっしゃっていますよ。「御指摘の文書に関する米国政府の説明によりますれば、同文書は米国政府部内の内部資料でございまして、運用所要の概要にかかわる調整を日本政府と行うに当たりまして、」云々と。ちゃんと承知しているじゃないですか、政府は。何でうそを言うんですか。
大古政府参考人 過去、小渕大臣がそのような答弁をしたことについては承知しております。ただ、今お示しいただいた資料につきましては、突然の御質問だったので承知していないということで答弁申し上げました。
赤嶺政賢

きょうも委員会の冒頭に原口先生の方からオスプレーについて質問がありました。私も、角度は違いますが、オスプレーについて聞いていきたいと思います。

 それは、配備をめぐっての日米交渉の問題です。

 四月五日付の沖縄の地元の各紙は、SACOの最終報告の草案をつくる段階で、アメリカの海兵隊の垂直離着陸機オスプレーの普天間代替施設への配備が明記されていたということを明らかにしております。九六年十二月に公表された最終報告では、「短距離で離発着できる航空機の運用をも支援する能力を有する。」このようになっておりますが、この部分が、先立つ十一月下旬の草案では、海上施設はヘリコプター及びMV22オスプレー部隊の配備を支援するよう設計される、このように明記されていたわけですね。

 外務大臣に聞きますが、SACO最終報告の草案には、オスプレーの配備、その言及があったんですか。
麻生太郎

今のはSACOの最終報告を協議する過程の話なんだと存じますが、御指摘の米国側の文書とされるものについては、政府として全然、米側の文書ですので、これは日本としてコメントする立場にはないのは御存じのとおりです。

 オスプレーの沖縄への配備につきましては、これは米側から一貫しておりまして、我々としてはそれ以上あれしようがないんですが、現時点では具体的に決まっていないとの説明を受けておりまして、SACOの最終報告とございましたけれども、オスプレーの沖縄への配備を前提として書かれているものではないというように理解をいたしております。
赤嶺政賢 あの報道されている最終報告の草案なるものは、日本政府としては知らないということですか。
西宮政府参考人

お答え申し上げます。

 御指摘の米側の文書とされるものにつきましては、私どもは承知しておりません。
赤嶺政賢

地元紙は、なお詳細に報道しておりまして、アメリカの公文書だとわかるようなコピーそのものを示しているわけです。

 その要旨も掲載をされておりますが、九六年十月二十三日のSACO作業部会の記録メモ、恐らく作業の中でどんな議論があったのかというのを米国政府の側がつくった報告用のメモなのかなと思いましたけれども、日本側がMV22オスプレーに合う施設の受け入れへの理解を求めることに困難が伴うだろうと発言した、日本側は困難だと発言したと明記されているわけですね。

 さらに、十一月二十六日の在日米軍、外務省、防衛庁の会合記録、これも新聞に掲載をされておりまして、在日米軍はオスプレーの配備が日本政府によって公表されていない点を指摘し、即座の情報開示を求めた。アメリカが日本に公表をしろよという情報開示を求めた。当時の交渉当事者でありましたキャンベル元国防副次官補も、日本側が非常に懸念した、特に外務省の懸念が強かった、こう述べているわけです。

 最終報告の公表に至る交渉過程の中で、オスプレー配備についてむしろアメリカの側が明らかにしなさいということを求めていたにもかかわらず、日本政府が公表しないと主張したというのが実際のことじゃないですか。いかがですか。

西宮政府参考人

SACOの最終報告に関します米側との協議の詳細については、米側との関係もあり、明らかにすることはできません。

 他方、オスプレーの沖縄への配備そのものにつきましては、米側より従来から一貫して現時点で具体的に決まっていないとの説明を受けておりまして、SACO最終報告はオスプレーの沖縄への配備を前提としたものではございません。
赤嶺政賢 外務大臣、今北米局長は米側との協議の関係もありというお話でしたけれども、米国が、早く公表してそういう中身について情報開示すべきじゃないか、この文書の中ではそういうことを強く求めているんですが、その点、いかがなんですか
麻生太郎

赤嶺先生がどのような形でその文書を入手されたか、その文書の内容が正しいかどうか、我々としては判断のしようもございませんし、また、その文書につきまして私どもは公表しないというルールに基づいてやっておりますので、私どもはこの内容について申し上げることはございません。

赤嶺政賢

私が入手したというよりも、報道があるものですから、要約もちゃんと書いてあるものですから。

 そうすると、交渉過程のそういう文書というのは存在するわけですね。
麻生太郎 報道に関して、我々そんなに、自分のことが報道されて正しかったことは余り記憶にありませんので、報道を一々信用して対応するようなことをしておってはとてもできる話ではないのは、もう御存じのとおりでございます。
赤嶺政賢

私は逆に、外務大臣、もうこのオスプレーの配備の報道はかなり以前から続いておりますが、だんだん報道のとおりになってきているな、外務大臣がどうおっしゃろうと、事態はそのように動いているなと思っています。見解の相違といえばそうなる話でしょうけれども、ただ、見解の相違で済まされない問題がオスプレーの配備についてはあるんですよ。これは、配備される側はいわば沖縄県ですから、まず住民の生活と安全にとってどうしてもチェックしなきゃいけないんです。

 オスプレーは、開発過程で事故を繰り返してきた経過があります。外務省は、その事実関係についてどのように把握しておりますか。
岩屋副大臣 オスプレーによる事故でございますが、米軍航空機の米国における事故について政府としては確たることを申し上げる立場にはございませんけれども、これはもう先生も御承知かと思いますが、オスプレーにつきましては、構成部品の異常等によりまして、九二年七月バージニア州で、二〇〇〇年四月アリゾナ州において、二〇〇〇年十二月ノースカロライナ州において墜落事故が起きたということは承知をしておりますが、その後問題解決の取り組みが行われているというふうに承知をしております。
中略
赤嶺政賢

つまり、従来の普天間飛行場のヘリというのは、長距離飛行は無理ですから艦船に搭載をして戦地に赴く。ところがオスプレーの場合には、航続距離も長い、それから輸送重量も今のヘリよりもかなり機能が大きい。しかも、それらが事故を繰り返してきた。

 今までの基地の性格も変え、そして住民の生活と安全にとっても重大だというのがオスプレーのこれまでのアメリカでの動きを見ても明らかなわけですから、私は、オスプレーの導入の交渉過程について、これはあったというのを報道を信じるわけにいかないだろうというようなそんな話じゃなくて、やはりそういうものが繰り返されているわけですから、まず日本政府自身が、交渉経過そしてその草案なるもの、これの内容をきちんと明らかにすべきではないかともう一度伺いますが、いかがですか。
西宮政府参考人 繰り返しになって恐縮でございますけれども、SACO最終報告にかかわりまする米側との協議の詳細については、米側との関係もあり、明らかにすることはできませんが、オスプレーの配備につきましては、申し上げましたとおりで、従来から一貫して、現時点で具体的に決まっていないとの説明を受けております。そして、SACOの最終報告はオスプレーの沖縄への配備を前提としたものではございません。
赤嶺政賢

SACO最終報告では、オスプレーの配備を前提にしたものでないように交渉して、そのように仕上がったというのが事の真相だと私は思いますよ。これを明らかにしないというのは私は本当にけしからぬ話だと思います。

 では聞きますけれども、政府はこれまでオスプレーについて、将来、現在米海兵隊が使用している輸送ヘリを代替していく予定であることは先ほどもお認めになりました。昨年六月の沖北の委員会で私の質問にも、当時の河相北米局長は、一般的に言って、海兵隊がオスプレーの開発計画を行っているということ、そして海兵隊が有しているCH46、それからCH53、このヘリコプターについてはオスプレーに代替更新していくんだという、この一般的な予定があるということは政府としても承知しておりますと。さっき岩屋副大臣も同趣旨のことを答弁されております。

 外務大臣も、オスプレーへの一般的な代替計画があるということはお認めになりますか。
麻生太郎 開発が開始されてからかれこれ二十年ぐらいになろうかと、千九百八十何年からスタートしているんだと思いますが、その間、先ほど副大臣の方から御説明いたしましたように事故等々があって、二〇〇〇年代に入ってから事故を聞いておりませんが、少なくとも、技術をいろいろ進歩させる、この種の軍事技術の進歩というものは当然のことだと存じます。それに伴いましてそういったものが、もしうまくきちんとしたものができ上がれば、いい完成品ができ上がれば、それに置きかえていこうとする努力を向こうがするのは当然だ、基本的な認識としてそのように考えております。
後略
沖縄選出
照屋寛徳

社民党の照屋寛徳です。

 心配していたことが現実になりました。一九九六年、SACO最終報告に向けた日米の事務レベル協議で、MVオスプレーの配備を前提とした普天間飛行場代替施設の滑走路の長さや施設規模などについて具体的に協議していたことが、日米作業部会のメモで明らかになりました。普天間基地の辺野古移設に伴って、オスプレーが配備されることはもはや明らかであります。ところが、政府、外務省はいまだに日米交渉によるオスプレー配備計画を公表せず、沖縄県民に対して何らの説明責任も果たさず、すべて秘密主義で事を運ぼうとしております。

 既に他の委員からも質問がありましたが、視点を変え、重複しないように質問いたします。

 まず、一九九六年十月二十一日から二十三日までの間、ワシントンで開催された日米作業部会の日本側参加者はどなたでしょうか。
岩屋副大臣

平成八年、一九九六年十月二十一日及び二十二日、先生御指摘のように、ワシントンにおいてSACOに関する日米間の非公式の協議が行われております。

 この協議におきましては、普天間飛行場の移設の問題を中心といたしまして、SACOに関して種々の意見交換を行ったところでございますが、非公式な協議でありましたことから、出席者及び協議の内容についてはお答えを差し控えさせていただきたいと思います
照屋寛徳 これは、作業部会、正式にやったんじゃありませんか。
岩屋副大臣 非公式の協議であったということでございます。
照屋寛徳 非公式の協議の場でも結構ですが、滑走路の長さや施設規模について具体的に議論したことはありませんか。
岩屋副大臣 先ほどからお答え申し上げておりますように、協議の中身については差し控えさせていただきたいと思います。
照屋寛徳

オスプレーの問題も、あるいは沖縄返還の問題も、政府の姿勢というのは一貫して、外交、安全保障に関しては、知らしむべからず、よらしむべしで、一切、県民、国民は知らぬでもいいんだ、そういう秘密主義では私はいかぬと思うんです。

 それで、先ほど岩屋副大臣は、アメリカにおけるオスプレーの墜落事故や死亡事故について、事実関係、掌握している部分について御答弁がありましたが、そこで私が尋ねたいのは、岩屋副大臣は、現段階でオスプレーは欠陥機だという認識か、それとも、安全な飛行機だという認識なんでしょうか。
岩屋副大臣 開発段階において、先ほどお答えしたような事故があったということは承知をしておりますが、その後、問題解決のさまざまな取り組みが行われてきているというふうに承知をしておるところでございます。
中略
照屋寛徳 どうもはっきりしない、要領を得ないんですが、率直に、単刀直入におっしゃってください。このオスプレーの配備については県民がみんな不安を抱いているんです。そして私は、この試作段階から現段階においても、いまだオスプレーについては安全なものではないという認識なんですが、もう一度、くどいようですが、お聞かせください。
麻生太郎

照屋先生、これは人様のところで人様の会社の人がつくっている話で、こちら側からその製品をどうのこうのと言っても、これは余り私どもとして客観的な答えが出せるものではないと思います。

 ただ、基本的に、事故が起きた場合は、その乗り物に乗って運転をする方が死ぬ確率は極めて高いのであって、そういった意味では、そういったものが配備される上は、配備された試作機もしくはヘリに乗らされる方が、欠陥車とわかってその上で乗るだろうかと言われると、これは乗らされる方としても、当然のこととして、乗りたくないということになるのが普通だ、私は常識的な話しかできませんけれども、そう思っております。

 もちろん、落ちたら、その地域の人は大変だけれども、乗っている人の方がもっと大変だということにもなろうと思いますので、そういった意味では、そういった欠陥と決めつけるようなお話ですけれども、欠陥とわかった上で配備されるということは常識的には考えられない。

 したがって、欠陥が、試作の段階ですから当然あったとは存じますけれども、少なくとも我々の知っている範囲では、この六、七年間はその種の事故の話を聞いておりませんので、私どもとしては、その欠陥がいろいろな形で修復され、修理され、改善されという形になっていっておるのではないかというように理解をしております。

 では、その現物をどうかといえば、私はその現物に乗ったこともなければ見たこともありませんので、正直なところ、これ以上のことは申し上げられませんけれども、基本的には、欠陥というものは改善をして出してくるというのが通常の対応だと存じます。
照屋寛徳 SACO最終報告から、今や、ロードマップによるV字形滑走路をシュワブ沿岸部につくろう、こういうことで日米が合意をしたわけですが、アメリカは、SACOからロードマップに至るまで、普天間飛行場の代替施設が陸上になろうが海上になろうがオスプレーを配備するんだ、こういうことは一貫して交渉の過程で日本政府に伝達したのではありませんか。
麻生太郎 先ほどから御答弁を申し上げておりますとおりに、少なくとも、私どもの知っている範囲、米国側から正式にオスプレーの配備についての打診があったということを私どもの方としては承知いたしておりません。
照屋寛徳

それでは、こう聞きましょう。

 麻生大臣、二〇〇六年、昨年の六月に、ウェーバー在沖アメリカ四軍調整官が、普天間飛行場の部隊に二〇一四年から二〇一六年の間にオスプレーを配備する計画があることを明らかにしたことを大臣は承知しておられますか。
麻生太郎

昨年の六月、ウェーバーという米軍の在沖縄第四軍調整官の発言に関する報道のことを言っておられるんだと存じますが、その報道については承知をいたしております。

 かかる報道を昨年受けましたものですから、改めて米側に照会をいたしております。その結果、オスプレーの沖縄配備につきましては、現時点で具体的には決まっていないとの回答を得たというのが私どもの認識であります。
照屋寛徳 大臣、今の回答は、米側のどういう機関から我が国へ伝えられたのでしょうか。
西宮政府参考人 外交ルートで伝えられたものでございます。外交ルートで照会して、外交ルートで伝えられたものでございます。
照屋寛徳 最後にお伺いしますが、キャンプ・シュワブに普天間飛行場の代替施設をつくるわけですが、この新しい基地にアメリカがオスプレーを配備すると言った場合、日本は断れるのか。それとも、基地の運用はアメリカの自由だから、それは認めざるを得ない、そういう立場なのでしょうか。要するに、基地の運用はアメリカの専権事項だから、我が国としては手も足も出ない、アメリカの言うがまま従う以外ない、こういう立場なのでしょうか。
西宮政府参考人 繰り返しで恐縮でございますけれども、米側から現に配備の具体的な計画はないという回答を得ておりまして、ただいまのような仮定の質問にはお答えいたしかねます
照屋寛徳 これは県民が強い不安を抱いているので、外務省、もっと県民、国民の立場に立って、主権国家として、独立国家としてもっと毅然とした姿勢で臨んでほしいと思います。

●議事録の続き・・4月12日衆議院・安全保障委員会

保坂展人さんの質問は、国会ライブ中継で聞き、時々、私も野次りました。

保坂展人 社民党の保坂展人です。
 昨日、外務委員会の方で麻生大臣が、オスプレー配備問題について、これは、完成品になった、つまり欠陥を克服して完成品になった段階で置きかえていく可能性は、我々としては十分考えておく必要がある、こう述べられました。
 防衛大臣に聞きますが、同じ見解でしょうか。
久間章生 というよりも、いまだ完成品になっていない、米国においてすらこれが配備されていない、そういうような現在の段階である。だから、これについて、まだそういう、国内でも配備されていないものについて我々が議論するということ自体がいかがなものか。そういうような、実戦配備が国内で行われていないということを前提として、私たちはいろいろなことを考えております。
保坂展人 では、麻生大臣に伺いますが、昨日は、二〇〇〇年代に入ってから事故を聞いておりません、当然ながら軍事技術は進歩をする、完成品ができるのであれば、それに置きかえていこうという努力を向こうがするのは当然だとおっしゃっているんですが、これは間違いないですか。
麻生太郎 軍事技術というのは進歩いたしますので、それは、欠陥品であれば、乗る人の方が、だって危なくてしようがないから乗らないんじゃないんですか。したがって、それが今実用試験段階ぐらいのところなんだと思いますけれども、知りませんが、技術のことを全部詳しいわけではありません。しかし、基本的には、落ちる確率が極めて高いものを実戦配備するなどということは常識的には考えられませんから、したがって、今防衛大臣のお話のように、アメリカでも配備をされていないという段階では、まだ完成品としては認められていないと、乗る側の方が言っておるわけですから。

しかし、それが完成品になった場合の段階においては、今あるものから置きかえられていく可能性というのは常にあるんじゃないでしょうか。
保坂展人 ちょっと、答弁のニュアンスが大分違うように思うんですが。

 岩屋副大臣に、オスプレーの事故は二〇〇〇年代に入って、外務大臣は聞いていないとおっしゃっているんですが、事故というのは、人が死ぬ、死亡事故は大事故ですが、それだけが事故ではないと思うんですが、どのように把握していますか。最近も事故はあるんじゃないですか。あるかないかで。
岩屋副大臣 きのうの委員会でもお答えしたんですが、それは先生も御承知だと思いますが、九二年、二〇〇〇年四月、二〇〇〇年十二月という事故のことについてはきのうの委員会で御報告させていただきましたが、それ以外の事故について承知しているわけではございません。
保坂展人 ことしの三月のCRSレポート、これはアメリカの議会のレポートのようですが、こちらを見ると、二〇〇六年三月には、テークオフ中に翼とエンジンが故障して約百万ドルの損害だった、また六月には、最初の海外派遣を、エンジンコンプレッサーの故障で目的地に到達し得なかった、ことしになって二月、コンピューター制御系のシステムのチップに飛行コントロール不能のふぐあいが生じている、よって、海兵隊はすべてのオスプレーの飛行中止をしている、こういうふうなことが書いてあるんですが、これは把握していないんですか。
岩屋副大臣 先ほど申し上げたのは、構成部品の異常等によって事故が起きた、二〇〇〇年十二月に墜落死亡事故も起きているということを御報告させていただいたわけですが、今先生がおっしゃった点については把握をしておりません。
保坂展人 これは、アメリカの議会の調査で明らかになっているものなので、把握をしないなんということはいけないことだと思いますね。

 防衛大臣にお聞きしますが、ちょっと事実の確認なんです。古い話ですけれども、九七年、名護市民投票の前だと思います、名護市体育館で、海上ヘリ基地とは何ぞやということで防衛庁が説明をした。その際に、アメリカ海兵隊が二〇〇一年からオスプレーに更新をしていくことは承知しているけれども、ただ、普天間に配備されているCH46やCH53が代替更新される決定はされていないんだ、海上基地はオスプレーの配備を前提にしてつくるものではない。これは、こういう見解を出されたというのは間違いないですか。
久間章生 それは、そういう見解を出しております。
保坂展人 次に、昨年の四月十八日に、この安保委員会で我が党の辻元委員が額賀大臣に対して、オスプレーの配備についてはアメリカと一回も協議していないんですかということに対して、協議しておりませんと額賀大臣は答えているんですね。

日本に対する配備が計画されているということを聞いておりませんと。

そして、当時の防衛局長は、今御指摘のオスプレーの問題につきましては、SACOの時点でも、アメリカ側としてオスプレーを配備する計画はないということで確認している、こう答弁しているんですが、これも間違いないでしょうか。
久間章生 約十年前というか九年前、そのときも、そういうような具体的な話は何ら私自身も聞いておりませんでしたし、その後も、そういう配備についての相談があっているわけではありません。

野次:嘘はやめてください。「答弁偽装」はいけませんよ!!

議長:傍聴席は静粛に! って言うわけありません。パソコンに野次っているのだから・・

保坂展人 ところが、昨日の外務委員会でもあったようですが、沖縄の新聞には、こちらのように、オスプレーの配備明記ということで大きく報道をされていますね。

 この内容なんですけれども、これは、最終報告の少し前、九六年十月二十三日の日米の作業部会の記録の概要で、ワシントンで開かれている。

そのときに、オスプレーの沖縄の配備について、日本政府がアメリカに対して、沖縄との協議についてどうしたらいいかという助言を求めている。三つの選択肢を示している。

一番目は、オスプレーに言及しない。
二番目は、具体的に言及する。
三番目は、現在運用中の軍事機用にまず建設をし、アメリカ側がオスプレー導入を公表したら滑走路延長を求める。

この三つの選択肢を示したが、アメリカ側は具体的に答えなかった。

 これは、外務大臣あるいは外務副大臣、答えられますか。こういう報道がありますが、いかがですか。大臣に答えていただければ。
麻生太郎 御指摘の米側の文書とされるものといたしましては、政府としては全くコメントする立場にはないんですが、オスプレーの沖縄への配備につきましては、従来のように、米側の方から一貫して、現時点で具体的なものは決まっていないと説明を受けておりますので、SACOの最終報告も、オスプレーの沖縄への配備を前提としたものではないと理解しております。
保坂展人 外務大臣、実は、メモランダム・フォー・ザ・レコードという、九六年の十月二十三日にPLUという米軍機関が作成した文書があるんですね。

この三ページ目のところに、今私が日本側の選択肢として示した部分が書いてあるんですね。

 つまり、アメリカ側の文書で、日本側がアメリカ側にどうしたらいいかと打診をしてきたということが書いてあるという事実があるんですが、それはいかがですか。
麻生太郎 今ほど御答弁申し上げましたとおり、御指摘の米側の文書の内容についてちょっとこちら側としてコメントする立場にはございませんので、先ほど答弁を申し上げたとおりの答えであります。

野次:日本側がアメリカ側に打診した事実があるかどうかに、答えればいいんですよ!

保坂展人 このオスプレー問題は私も、これは沖縄北方委員会ですけれども聞いたことがありますが、外交ルートを通してそのたびに外務省はアメリカ側に照会して、現在のところそういう具体的な計画は何ら有していないという答弁で、ずっと、これはほとんど与野党全部の議員から聞かれているんですね。

 大臣、これは変な話ですが、日本側が打診したかどうかというのは日本側の記録に本来あるんでしょうけれども、アメリカ側に照会して確認したらどうですか。そういう文書がアメリカ側にはあるのかどうか。
岩屋副大臣 昨年の八月に、オスプレーの沖縄への配備に関する当時の報道がございました。これは、八月二十九日、沖北委員会において質疑がなされたところでございまして、その報道もございました。

 そこで、外務省から在京米国大使館に対しまして……
(保坂(展)委員「今言っているものについて照会してください」と呼ぶ)今言っている文書ですか。それは大臣がおっしゃったとおり、政府としてコメントする立場にないということでございます。
保坂展人 では、これは防衛大臣の方に伺います。

 国会答弁は大変重要だと思いますね。その国会答弁で十年にわたって政府は、歴代内閣は、こういったオスプレーの配備については何ら具体的な計画を有していないと米側から聞いていると与野党の議員全員に答弁してきたんですね。

これは、日米の間でSACOの最終報告合意前の協議において、オスプレーの配備問題は議論されなかったのか、協議されなかったのか。そこに文書は全くないのか。少なくとも日本側からアメリカ側に対してそういう協議をしたという記録はないのか。事実はどうだったのか。しっかり答えていただきたい。
久間章生 私はその日時の直後に就任しておりますけれども、SACOの問題について、特に普天間の移転については随分タッチしてきましたけれども、私の時代に、その直後から、私は十一月だったと思いますけれども、全然そのオスプレーについては議論すらしておりません。全く、オスプレーが可能性があるかのような話は一回も、その二年間にわたって、私の在任期間中に聞いたことはございません。だから、余りうちの方としては関心はなかったんだと思いますよ、そんな話については。

 というのは、その後十年たっても実用化していないわけですから。実戦配備されていないわけですから。そんな危なっかしいそういうものについて、その当時議論するような状況にはなかったんじゃないでしょうか、推定ですけれども。私自身は知りません。

野次:久間さん、あなたが防衛庁長官に就任したのは96年11月7日ですよ。
    オスプレーについて議論すらしておりませんって?
    防衛庁の事務方がオスプレー問題を長官に相談しなかったのですか?


久間:ムッとしてパソコンの奥から睨みつけた。

保坂展人 きのう外務大臣あるいは防衛省の政府参考人が答弁をしていますけれども、アメリカが現に普天間に配備しているCH46や53の後継機というのはオスプレー以外にないわけですよね。そこを確認したい。

 そして、ない以上は、いずれそれは、麻生大臣の答弁とも重なるんですが、これが改善されれば結局配備されるのはオスプレーじゃないか、これは間違いないですか。
久間章生 それ以外にないと言い切れるかどうか。要するに、技術はずっと革新していきますし、そして、それがもし非常に安全な機種であればまたそのときに議論が出てくると思いますけれども、今のところ、まだそこまで全然、みんなが認識するに至っていないわけでありますから、先生みたいにそれを、次は後継機はこれなんだと決めて議論する必要があるのかどうか。私はそこまで考えておりません。
保坂展人 では大臣、事務方とちょっと確認していただきたいんですが、きのうの外務委員会で、赤嶺委員に対して、オスプレー以外のものを開発しているとは承知していないと防衛政策局長は答弁しているんです。これは間違いないでしょう。ちょっと確認してください。
久間章生 それはまた別の話でありまして、アメリカがどんなものを考えているかは別ですけれども、少なくとも、普天間の代替施設でありますキャンプ・シュワブに、今度移しますそこについてオスプレーがこれから先配備されるという前提での議論は全然していないということであります。
保坂展人 ところが、このアメリカ側の文書を見ると、オスプレーの配備について、非常に説明するのが難しい、これは日本側から、こう言っておるわけですね。SACOの最終合意にこのオスプレーの配備を入れるということが直前まであって、それはやはり削ると。こういうやりとりがあるわけですよ、現実に。

 大臣は当時その直後に長官に就任されたということで、また十年後に今その大臣の席にいるわけですから、これはしっかり、本当にないのか、当時の防衛庁内あるいは日米のSACOの協議の中でオスプレーの配備について米側と協議した形跡がないのかどうか、確認。今断言できるなら断言してくださいよ、絶対にないならないと。
久間章生 少なくとも、議論するときにはそれが安全かどうかというのを確認した上で議論するわけですから、十年前に、まだ不確かなものについて、そんなことをしているはずがないと思っております。

野次:そんなことをしているはずがない、って意味不明だよ!

保坂展人 当時、日本側が沖縄県民に対して、この質疑も特に沖縄県民は非常に関心を持って、今大臣言われるように、非常に不安定で事故を起こしている、たくさんの乗員も死亡している、そして最近に至っても私が紹介したような状況であるわけですから、これは大事なことなんですね。ですから、文書で、例えば米側に対して照会をかけたり、あるいは県民に対してどう説明するか。

こういうやりとりは本当にないんですね。
後から出てきたということはないですか。
久間章生 それはないというふうに思っておりますし、何回も言いますように、安全性が確認されないものをわざわざ話題にすること自体が、開発されて安全だということが確認された段階で議論するならまだしも、そこが、まだ実戦配備もされていない、そういうものについてそれを議論するような、また問い合わせをするような、そういう段階でもないんじゃないかと思います。

野次:やり取りがなかったなら「なかった」と明言すればいいのですよ。

保坂展人 私の質問についても、八月二十九日、沖縄北方委員会でしたけれども、これは防衛庁、外務省ともに、米側に照会をかけたけれども何ら具体的な計画は有していないという答弁をされているわけです。

 外務副大臣に伺います。

 この米側への照会については、日本のどちらから米側のどちらに照会をかけて、具体的に何ら有していないというんですが、具体的に何ら有していなくても、大まかには有しているのかなと思ってしまうんですね。その辺はしっかり確認できますか。どういうルートでこれは照会をかけたんですか。
岩屋副大臣 さっきお答えしようと思っておったんですけれども、済みません、私の勘違いだったと思いますが。

 今のお尋ねについてですけれども、昨年八月、外務省の私どもの当局から在京米国大使館に対してオスプレーの沖縄への配備に関する米側の見解を照会させていただいておりますが、そのときに米側から、オスプレーの沖縄への配備については現時点では具体的に何ら決まっていないという回答を受けております。
保坂展人 麻生大臣にも伺います。

 久間大臣にも伺いましたけれども、十年にわたってこのオスプレーの議論をしているんですね。我々は、いろいろな文書から、オスプレー配備について日米の間で協議したのは間違いないだろう、こう考えていますが、現時点でも麻生大臣は、そういった協議は全くないんだ、文書も何もない、米側に照会するつもりもない、こういうお考えですか。
麻生太郎 先ほど久間大臣の方から答弁があっておりましたけれども、少なくともSACOの最終報告に関しましてはオスプレーの沖縄への配備を前提としたものではない、交渉された当時の防衛庁長官がそう言っておられますので、私どもとしてはそのように理解をしておりますし、過去十年間にわたってその種の話が出ておりますが、それ以後この十年間で、米軍で実戦配備がされたという例を知りません。

 沖縄は危険を感じる、それは当然のことだと思いますが、乗らされる軍人さんの方も危険を感じますので、危険を感じるようなものを実戦配備することは常識的には考えられぬと思いますので、もしそういったことになるのであれば、それは、完成品になった段階で初めて話し合いになるかもしれませんけれども、技術の進歩と関係をいたしますので、少なくとも、今の段階でないということは、ないということです。
保坂展人 久間大臣、東村というところにヘリパッドが予定されていますね。このニュースが伝わるや否や、沖縄では、やはりキャンプ・シュワブにオスプレーが配備されて、これは頻繁な演習などに、垂直離発着、こういう訓練に使われるんじゃないかと、非常に不安の声が上がっているんですね。

 そういうことはあるのかないのか。ずっとないとおっしゃっているんですが、これは後から出てきたら大変ですよ。もし出てきた場合、責任をきちっととれますか。この十年間、ずっとないと言ってきているんです、日本政府は。出てきた場合、どうしますか。
久間章生 十年間あるあると言って、なかった、十年間のうち全然そういう動きがあってないわけです。だから、あるぞあるぞと言う方もみんなに対して不安をかき立てたことになるんじゃないでしょうか。

 だから、十年間、何もそういうのはありませんとあの当時から言っているわけですから、ましてや東村のヘリパッドについても、そういうようなことは全く今話題にもしておりません。

野次:10年間、嘘をつき続けているだけじゃないですか!

保坂展人 では、防衛大臣にも伺いますが、こちらの文書があるというふうに示しましたけれども、これは日米でやった作業部会ですから、当然、現在の防衛省内にも記録は残っているはずなんです。残っているはずだと思います。

それを、自分は知らないけれども、本当にないのか、きょうこういう質問が出たので本当にないのかというのをきちっと聞いていただけますか。
久間章生 当時だれだれが参加しておったのか、それはまた調べてみようと思いますけれども、その文書そのものが、どういうところから出た文書なのか、公文書なのかどうか、その辺についても私どもの方はわからないんですよ。

また、私文書といいますか、そういう私的な文書について、それについて正式な調査をするとかしないとか、これ自体がまたどうかと思いますので、その辺、非常に関心があられますから、その当時だれだれがアメリカに行っておったのか、まずその辺から調べてみようと思います。
保坂展人 私が言っているのは、アメリカ側の文書はコメントできる立場ではないと外務大臣もおっしゃっていますけれども、防衛省内に、当時の防衛庁内にそういう協議や議論をした記録はあるんじゃないですか、いや、ないとおっしゃっているけれども、本当にないのかと一言聞いたらいかがですかと聞いているんですよ。
久間章生 もう約十年前ですから、今防衛省内にはほとんどいないと思いますから、だから、だれが言ったのか、そういうことも含めて、先生の方でもし日本からだれとだれが来ていてこういうことを言ったんだと書いてあれば、そこをまた参考にさせてもらいますけれども、そういう意味で、その文書というのは本当に公文書として残っているんでしょうかということを聞きたかったわけであります。
保坂展人 こちらは信頼できるルートできちっと示されたものというふうに受けとめています。これは論議の中でしっかり明かしていきたいと思います。

 最後に、防衛大臣の方に、今、厳しい財政事情の中から思いやり予算をかなりたっぷり払っている。そして、グアム移転ということで、沖縄からの負担が軽減されるんだと。しかし、今、オスプレーの話をずっとしていますけれども、これは結局、後継機で、安定するか完成したかどうかと日本側が別にテストするわけじゃないでしょう。アメリカが決めれば来てしまう。そういうものに対して、普天間が返ったぞという当時の橋本総理のあの言葉は私も非常に鮮烈に印象に残っています。しかし、現実に、この米軍再編で沖縄に負担軽減だといっても、基地の負担はかえってふえちゃうんじゃないかという不安、そして現実があるんじゃないですか。そういうことはないと言い切れますか。
久間章生 今の普天間のあの状況から見て、今よりも悪くなるなんということは絶対ない、それは言い切れると思います。
保坂展人 では、オスプレーが配備されたとしても、それは今の状況よりよくなる、こういうことですか。
久間章生 配備されたとしてもとおっしゃいますけれども、配備するためには、安全かどうかが確認されて、米軍ですら今配備していないものを沖縄に持ってきて配備するという、そういう前提に立って議論すること自体がいかがかと思いますので、みんなに対して余り不安をあおるような、そういう言い方はやめていただきたいなという思いを持っております。
保坂展人 不安をあおるという言い方をされましたけれども、それなら、はっきりアメリカに、完成しないものを持ち込むなということをきちっと日本側として示すべきじゃないですか。

 最後に一言だけ聞きますよ。アメリカのグアム島への移転に伴って、大きな経済負担があるわけですね。これをめぐってずっと議論していますけれども、これは、米軍が世界じゅうあちこちに出ていく、そういう拠点であって、日本国憲法に明確に違反する内容を伴っているんじゃないですか。
木村委員長 久間防衛大臣、時間になりましたので、簡潔に願います。
久間章生 それは先ほど赤嶺先生にお答えしましたように、沖縄からの海兵隊の移転に伴って、それを我が国としても応分の負担をするということでございますから、これは憲法に反するものではございません。
保坂展人 では、時間になりましたので、議論をしっかり続行したいという意思を示して、終わります。

保坂展人さんの国会質問は衆議院のビデオライブラリで検索して視聴できます
2007年4月12日、安全保障委員会を選択して、発言者を「は」行から保坂展人を選択します。

●基地建設計画の一切を白紙撤回せよ

1972年沖縄の「施政権返還」の裏に隠されていた日本政府のさまざまな「沖縄返還密約」。その密約を報じた西山太吉さん(元毎日新聞記者)は、その当時の秘密が「今日の米軍再編の問題につながっていく」と指摘している(アジア記者クラブ通信177号)。

 まさにそのとおりだ。

 辺野古への基地建設を、高江へのヘリパッド建設を沖縄の負担軽減だ、と言い募る日本政府。その日本政府が隠してきた危険なオスプレイの配備を、実は日本政府は1996年、秋の時点で知っていた。そのことが米軍の会議メモから明らかになった。それにもかかわらず、国会で「オスプレイの配備は聞いていない」と嘘をつき続ける。

 「沖縄返還密約」と同じ構造だ。
 偽証した政治家たちを議事録から抜き出しておく。

橋本龍太郎、小渕恵三、久間
章生、高村正彦、河野洋平、木村太郎、額賀nu郎、
小泉純一郎、麻生太郎、青木幹雄、町村信孝という歴代の総理大臣、外務大臣、防衛庁長官、官房長官、そして初代・防衛大臣である。

「沖縄返還密約」周辺の報道では、沖縄を日本政府が買い取ったかのように報じられた。しかし、明らかになったオスプレイ配備についての日本政府の「偽証答弁」からみると、日本政府は、沖縄を「持参金」つきで米国に売り渡したとしか表現しようがない。

共同が配信した日本政府の「偽証答弁」を明るみに出した重要な記事を掲載しなかった本土新聞各紙のアンテナの感度、それは日本人のアンテナの感度でもあるだろう。

日本政府は、名護市民、高江区民に「オスプレイ配備は聞いていない」と
ウソをついた事を侘び、
また国会での「答弁偽装」を撤回して国民に謝るべきである。

その上で、「ウソをついた償いとして」・・・
沖縄での基地建設計画を全て白紙撤回して、
アメリカ政府に、「新たな基地建設はできません」
と断る主体性が求められている。

日本人にはそのような日本政府をつくる責務もある。

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